『アイドルマスター シンデレラガールズ』 6話感想 + おまけ

今回もとても良かったですね.視聴後思わず唸ってしまいました*1

振り返ってみると,1〜2話は寡黙なPのキャラクターと賑やかなアイドルたちとのコントラストに新鮮で愉快な印象を受けましたが,3話でのNGの成功から物語が本格的に動き出し,この5,6話でPとアイドルとの間の微妙なすれちがいが見え隠れしている感じでしょうか.
たとえば,5話での凛「どうして私たちなの?」→P「総合的に判断して」というやり取りは,企画の全容を把握しているP側の事情と抜け駆けてしまった負い目を感じる凛の心情とを踏まえるとひどくもどかしい行き違いですし,その一方で置いて行かれたように感じたアイドルたちの不安を大きくしてしまったのもPの(真面目すぎるがゆえの)言葉足らずな態度だったと思われます.そしてこの6話での「当然の結果」発言も,仕方のないこととはいえ,Pの真意(すなわち「新人の第1回目の舞台としては」)を離れて,いわば最悪の形で解釈されてしまったのでしょう.
6話での部長とのやり取りにはPの過去が匂わされていますし,すでに指摘されているように,Pがアイドルたちと距離をとり続けていることの原因となった何かがあるのだとすれば,アイドルたちの「シンデレラ・ストーリー」だけでなく,P側の変化や成長(もしくは恢復)にも今後大いに注目せねばなりません.

補記(16日)
6話ラストをイラストに美しくまとめて考察された方がいらっしゃいますので紹介を.

アニメシンデレラガールズ6話・未央ちゃん考察 by セレビィ量産型 on pixiv

おまけ

レイデン大学(Universiteit Leiden)のページでオンライン版希蘭(ギリシアオランダ語)辞典が使えます(こちらから).詳細検索(Geavanceerd zoeken)からvertaalmogelijkheidの項目を選んで検索すれば蘭希辞典のようにも使える(!)というのは素晴らしい機能です*2.残念ながら現在引ける項目は制限されていてあまり実用的とは言えませんが,完全版になればかなりの価値を持つものとなるでしょう.

*1:作画に関しては,原画のクレジットに津熊健徳さんのお名前があったことに驚きまた喜びました

*2:近代語から古典ギリシア語を引ける辞典はあまり数がなく,ギリシア語作文などの際に重宝しそうです.